骨粗鬆症とは

骨粗鬆症画像

骨量の減少だけでなく骨強度が低下し骨折リスクが増大した全身性の代謝性骨疾患として定義され、さらに骨折は骨粗鬆症の合併症と定義されました。(1994年WHOおよび2000年NIH)日本では現在「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版」があり治療の指標が定められています。
これからの骨粗鬆症治療は骨折を起こさないこと、さらに一箇所骨折をしてもその後続けて骨折を起こさないこと、骨の痛みをやわらげ日常生活を過ごしやすくすること、が主な目標です。
骨粗鬆症による骨折としては脊椎椎体骨折、大腿骨近位部、橈骨遠位端が代表的です。それ以外にも上腕骨近位部、肋骨、骨盤、下腿骨等にも見られます。
問診で骨折した既往がない方でもX線検査で見つかることがあり、70歳後半になると約1/4の方に椎体骨折が見られるといった報告があります。
長い腰背部痛や体が前に曲がってきた、歩きにくいといった自覚症状が出てきた方は検査を受けられることをお勧めします。

検査・治療について

X線検査、骨密度測定、血液検査にて診断します。骨粗鬆症と診断された場合、速やかに治療を受けてください。

食事内容の見直し(ビタミンDおよびKの含有が多い食品の摂取、禁煙など)
骨に適度な負荷をかけることで骨強度が上がりますので運動療法も必要です。転倒防止のためのバランス訓練や筋力トレーニングも効果がありリハビリテーションにて指導を受けるのも有効です。
薬物療法
検査結果によって現在の骨代謝を把握し、骨形成促進薬、骨吸収抑制薬、ビタミンDないしはビタミンKといった骨代謝調整薬を併用して加療を行なっていきます。